第1回Zoomオンラインのつどい に参加して
2020年8月15日、”なぜ、認知症のある人とうまくかかわれないのか?”の著者、石原哲郎先生をゲストにお招きして、NPOパーソン・センタード・ケアを考える会主催の第1回Zoomオンラインのつどい「著者が認知症のある人から学んだ、かかわりの実践メソッド」が開催されました。
コロナ禍の中、オンラインでの研修は初めての試みでしたが、全国各地から26名の参加があり、あっという間に1時間半が過ぎていきました。
石原先生が今年6月に出版された同書をもとに、先生がこの本を書いたきっかけや認知症のある人との関わりから学んだことの話があり、参加者からの質問に対しても、スコットランドでの経験から、認知症の人が地域で生活するためのリンクワーカー制度についての紹介がありました。
石原先生は認知症のある人とうまくかかわるためには、ご自身の経験から、以下の3つのことが重要と話されました。
①私達と同じ人権のある人として接する。
②本人、家族、専門職の水平(対等)な人間関係を作る。本人抜きで本人の話をしない。
③認知症についての適切な知識や情報を得ることによって、認知症の状態を左右する差別や偏見をなくする。
石原先生はパーソン・センタード・ケアを知ったことが、この本を書いたきっかけになったと話されており、認知症の当事者と友人関係にあることは、まさしく“水平な関係性”を実践していると思いました。
しかし、実際に“水平な関係性”を作ることは並大抵ではないと思います。認知症のご本人をより深く理解しようとする気持ちと、認知症の正しい知識を学ぶ向上心が不可欠だと思います。
石原先生は認知症に関わりを持つ人がこの本を読んで、ふと思い出して関わりが変われば、この本を書いた意味があるのではないかと話されていました。実際の事例や本人の声が掲載されており、わかり易く、関わりのヒントもいっぱい詰まっていると感じました。
(はじめてのオンライン研修でドキドキだった参加者より)