5月18日オンライン特別講演会(報告)

2024年5月18日(土)に三豊・観音寺市医師会三豊市立西香川病院院長であられ、精神科医、日本精神神経学会指導医をされております、大塚智丈先生より「認知症の人の心を知り、その心を支える」というテーマでご講演をいただきました。2019年宮崎県で開催された、第6回地域回想法サミットで初めて大塚先生にお目にかかり、あれから早や5年、今回、お話をお聞きできるのを大変楽しみにしておりました。

今回の講演で最も印象に強く残ったのが、認知症の診断後心理的支援(西香川方式)~精神的・社会的苦痛、スピリチュアルペインの軽減と希望獲得へ~でした。そのうち、①専門職による初診時からの心理的サポートと、②当事者によるピアサポートがそれぞれが影響しあっていること、が重要だと知りました。その中で特に、”悪いほうへ偏った認知症イメージの改善”が専門職としての責務でもあると感じました。医療者として気づかずうちに悪いほうへ偏った認知症イメージを持ち、そしてそれを自然と患者を含む他者へ伝えていってしまっている可能性があり、それが結果として文化となってしまっているのではと痛感しました。まずは、自分自身がそのような偏見(悪いほうへ偏った認知症観)を持っている可能性を自覚することが重要だと感じました。そして、自分の認知症観を変えるためにも、大塚先生より伺った”本人・家族への説明による支援~精神療法的アプローチ~”から、超高齢社会で人生100年時代に向かうなか、これからの人生で大切であろうこと、楽しみ・やりがい・役割について話し、一緒に探していく姿勢がとても大切だと感じました。

”専門職の「認知症観」が拡大すれば、認知症医療の「可能性・価値」も拡大する”という言葉を胸に、地域住民に話す時に、自分の言葉で認知症観改善の説明を出来るようにしていきたいと思いました。まずは、認知症サポーター養成講座の中でそれを伝えられるように、一歩進んでみたいと思います。

大塚先生、貴重なお話を聴かせていただき、本当にありがとうございました。 (KIMONO)

 

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